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食材辞典

日本書紀にも登場?!古くから親しまれてきた、かぶのあれこれ

2017.04.09
たてまゆ WRITER

たてまゆ

「うんとこしょ どっこいしょ」

 

みなさんはかぶの収穫をしたことがありますか?

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私は、数年前の秋に広大なかぶ畑で収穫体験をしました。
家族全員、時間を忘れて夢中になってかぶを抜き、車のトランクいっぱいのかぶを収穫しました。

その日以降、食卓には、炒め煮やそぼろあんかけ、ピクルスにサラダ、シチューやチャーハンなど...
毎日がかぶ料理!

「実」はもちろん、「葉」もあますところなくおいしくいただきました。
子どもが「おいしいね。大きなかぶ抜いたの楽しかったよね」とニコニコ笑顔で食べている姿を見て、幸せに感じたことを覚えています。

かぶに限らず、幼い頃に野菜を畑で収穫するという経験が、子どもの食育や食欲につながる近道なのかなと感じた出来事でした。

 

かぶの「旬」って?

かぶは、1年に2度の旬があります。3〜5月の春ものはやわらかく、10月〜1月の秋ものは気温が下がることでどんどん実がしまって甘味が増します。

 

栄養もいっぱい!

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実の部分は、大根と似ていますが、辛くないのが特徴的。でんぷんを分解する酵素、アミラーゼが含まれていて、食べ過ぎで弱った胃の消化を助けてくれます。

血圧をおさえるカリウム、風邪を予防するビタミンCも豊富です。

葉はさらに栄養が豊富です。カロテンやビタミンC、食物繊維やカルシウムをたっぷり含んだ緑黄色野菜なのです。根と葉のすぐれた栄養をしっかり食べたいですよね。

 

かぶの選び方

葉にも実にも栄養がたっぷり。葉がみずみずしく、実にハリがあり、なめらかなものが美味しいです。実の下から出ているひげは一本ピンと伸びているものが良いです!

 

保存方法

かぶは、葉をつけたまま置いておくと水分や養分が逃げてしまうので、葉を根元から切り落とし、袋に入れて冷蔵庫で保管します。葉は2日ほど、実は5日ほど日持ちします。

 

離乳食メモ

かぶはやわらかく食べやすいので離乳食初期から与えてOKです!かぶのやさしい甘みが赤ちゃんも好んで食べてくれるかもしれませんね。

 

初期

皮を厚めにむき、実の真ん中部分をあげましょう。その他の部分は大人が食べると無駄がなくてよいですね!

調理法としては、炊飯器での調理が手間が省けて便利です!かぶをよく洗い、皮をむきアルミホイルに包んで、ご飯を炊く時に一緒にいれて炊飯スイッチをいれると、とてもやわらかくなります。

やわらかくなったかぶをつぶして、おかゆに混ぜたり、かぶのポタージュにすると、かぶ本来の甘味を活かせすことができます。

 

中期〜後期

歯茎で噛めるぐらいの柔らかさに調理し、間違って飲み込んでしまっても問題ない大きさに切ります。

かぶだけであげても良いですが、人参やじゃがいもと一緒に野菜スープにするのもおススメです。

かぶの葉も中期以降食べることができますが、葉の部分はアクが強いので、よく水洗いしてから下ゆでし、細かく刻んだりすりつぶしてからあげましょう。細かく刻んだかぶの葉を炊き込みご飯にすると、パクパク食べやすくなります。

 

まめまめ知識

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春の七草とは「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ」。七草の1つ、すずなは実はかぶのことなんです。すずなという呼び名はかぶの実の丸い形をすず製のお酒の器に見立てたからだそうです。

一月七日に七草がゆをたべるのは、無病息災の願いだけでなく、年末年始のごちそうで疲れた衣を休める効果があります。

 

かぶエトセトラ

原産地は地中海沿岸の南ヨーロッパ、あるいはアフガニスタンという説があります。日本には弥生時代に朝鮮半島から伝わったとされ、720年につくられた歴史書「日本書紀」には「かぶら」という名で記録が残っています。日本人にとっては古くから親しまれてきた野菜なんですね。

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参考文献

野菜で食育! おいしいスイーツ 冬野菜でつくるお菓子

岩崎書店 柿沢安耶

 

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WRITER

[食べること、作ること、食べている人の笑顔が好きな]
保育士/幼児食アドバイザー。 

海と歴史の街、函館市出身。5人姉妹の3女として、明るく賑やかな家庭で育ったムードメーカー。大学卒業後、大手菓子メーカーで接客にたずさわり、お客様の笑顔を見ることがよろこびでした。
現在は、3姉妹の子育て中。子育てを機に、食への興味が深まり、日々のご飯にちょっとした工夫を取り入れるように。子育てをしながら保育士と幼児食アドバイザーの資格を取得し、あきらめずに続けることの大切さを感じました。
子育て中のお母さんや、これからお母さんになる人たちが、日々の食卓を子どもと笑顔で囲めるように・・子育てと保育士の経験から、毎日のご飯に生かせるヒントや、食の楽しさやおいしさを伝える記事をつづっていきます。

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