> 食材辞典 > 煮て、焼いて、離乳食にも!キャベツのアレコレ
キャベツの歴史は、意外にも古く紀元前2000年頃から栽培されていたといわれています。
古代ギリシャ、ローマ時代には胃腸を整える保健食とされていたとか。
春に出回る春キャベツ、夏に出回る夏キャベツ、越冬キャベツや雪の下キャベツ。お料理に彩りを添えてくれる紫キャベツなど種類も豊富。キャベツの旬や、栄養素、選び方から離乳食での使われ方まで、その魅力についてご紹介します!
通年栽培されていますが、春キャベツは3~5月、夏キャベツは7、8月、冬キャベツは1~3月が旬。
北海道内産のものは、6~10月が旬です。
中心部にはビタミンCが多く、外側の葉の緑色の部分にはβカロテンやカルシウムが豊富。胃酸の分泌をおさえ、粘膜の修復を助けるといわれているビタミンUが含まれています。
キャベツの絞り汁から発見された成分で、キャベジンとも呼ばれているんですよ。ビタミンCやビタミンUは水溶性なので、水に長時間さらすと、栄養分が流れ出てしまうので注意。
葉がしっかりと巻いていて、ずっしりと重たいものが良品。反対に、春キャベツは、巻がふんわりとして軽いものがおいしいといわれています。
葉の緑色が濃く、ハリのあるものを選びましょう。
カットされたキャベツは、茎の色が白いものを選びましょう。
冬なら常温保存が可能。1個まるごと新聞紙に包んで風通しのよい冷暗所に置きます。
カットされたもの、柔らかめのキャベツは、ポリ袋に入れ冷蔵庫へ。
食べやすい大きさに切り、保存袋に入れ空気を抜いて冷凍すれば、酸化を防いで保存することも可能です。
北海道各地で生産されているキャベツ。
生産量が多いのは、伊達市、和寒町、幕別町、南幌町などです。
キャベツは加熱すると柔らかくなり、甘みも出るので、離乳食初期から使える食材です。
初期には、キャベツを煮込んでおだしをとって、おかゆに混ぜるとキャベツのやさしい甘みが出て、おすすめです。また、葉先の柔らかい部分をくたくたに煮込んで小さくしても、食べられます。上手にカミカミ出来るようになったら、芯の部分を食べやすい大きさに刻んであげましょう。
「冷凍保存できる」ことを知っていましたか?
キャベツは冷凍しても、白菜や他の野菜に比べて水分が抜けにくいので、生のまま使うことも可能な野菜です。
ただ、シャキシャキ感は減少してしまうので、コールスローや和え物に使うのがおススメ。
スープや炒め物などに使う場合は、解凍せずに凍ったまま調理できます。
冷凍することで火の通りが良くなり、調理時間を短くすることもできますよ。
そこで、冷凍保存方法をご紹介します。
生のままでも、ゆでてからでも冷凍できますよ。
<生のまま>
切ったキャベツを洗って、水気をよく拭いてから保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。
<ゆでてから>
ざく切りにして、15秒くらいゆで、キッチンペーパーなどで水気をよく拭いてから保存袋に入れ、空気を抜いて冷凍庫へ。(さらに時短調理に!)
寒い時期だけに出回っている越冬キャベツや、雪の下キャベツを知っていますか?甘みと旨みが強い、雪国ならではのキャベツです。
我が家の子供たちは、この甘いキャベツが大好き。
わたしの調理中に、キッチンにやってきて、なにもつけずにそのままつまんでいくこともしばしばです。
越冬キャベツは、上川郡和寒町が発祥の冬キャベツ。
雪の下キャベツは、北海道の富良野をはじめ、長野県などでも生産されている冬キャベツです。
晩秋に収穫されたキャベツを雪の下でじっくりと熟成させるという、雪国ならではの貯蔵方法を生かした、おいしいキャベツ。
雪の下に埋めることにより、キャベツが寒さから自分を守るために、タンパク質をアミノ酸に変化させ、糖度がアップし、甘みと旨みが引き出されるのです。
みずみずしく、甘いので、千切りにしてサラダにするもよし、煮込み料理にするとさらに甘さが増すので、ロールキャベツや、ポトフなどおすすめです。
キャベツからじんわりと出てきた水分が、やさしいお味のおだしになりますよ。
ご紹介した冬キャベツをはじめ、キャベツの原種といわれ青汁の原料でもあるケールや、カーボロネロとよばれる繊維と風味の強い黒キャベツ。
小さいけれど一般的なキャベツの4倍のビタミンCを含む芽キャベツなど、種類も栄養も豊富なキャベツ。
それぞれの味わいをぜひ、楽しんでみてくださいね。
・健康食コーディネーター養成講座テキスト/創芸グループ
・もっとからだにおいしい野菜の便利帳/高橋書店刊
・北海道フードマイスター検定公式テキスト第6版/札幌商工会議所刊
・赤ちゃんのための手作り離乳食
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