> だし > 昆布〜旨味をプラスで離乳食の強い味方
今回は、低エネルギーの上、食物繊維やミネラルが豊富に含まれている昆布の魅力についてご紹介します。
昆布だしを使ったおいしいレシピもご紹介しますのでお楽しみに!
7月から11月。
夏の暑い時期に採られた昆布は、じっくりと干しあげられることで、うまみが凝縮されます。
特有のぬめりは、水溶性食物繊維であるアルギン酸やフコダインです。
アルギン酸には余分なコレステロールやナトリウムを排出し、動脈硬化の予防や血圧上昇を抑える効果があると言われています。
フコダインは、ピロリ菌が胃壁につくのを防ぐため、抗がん作用があると言われています。
表面についている白い粉は昆布のうまみ成分です。
湿気ていない、よく乾いたものを選びましょう。
平らで幅広く、肉厚なもの、黒味を帯びた緑褐色のものが良品です。
ビンなどの密閉容器に乾燥剤と一緒に入れます。
出汁用なら10~15cm程の大きさにカットして保存しておくとすぐに使えて便利です◎
日本の昆布の9割以上が北海道で生産されている他、青森や三陸など東北地域でも収穫されています。
日本の食卓に欠かせない昆布。
和食には昆布出汁がよく使われます。
ほとんどが北海道で生産されていて、採れる場所によって呼び名や用途が違います。
◆昆布(まこんぶ)・・・出汁をとるのに適しています。
◆羅臼昆布(らうすこんぶ)・・・真昆布と同じく出汁をとるのに適しています。濃厚なお味のため、「出汁の王様」と称えられる、最高級品。
◆利尻昆布(りしりこんぶ)・・・繊維質が多いため早く煮え、軟らかくなるので、佃煮、昆布巻、おでん種など、昆布そのものを食べるお料理に適しています。
◆がごめ昆布・・・水溶性食物繊維の「フコダイン」というねばねばした成分がほかの昆布よりも多く、とろろ昆布や、納豆昆布などの加工品に適しています。
昆布そのものとしては離乳食としては適さないため、和風出汁として離乳食に混ぜるなど、食材の風味づけに活用できます。
◎材料
・水:500ミリリットル
・昆布:5グラム
[1] 固くしぼったぬれふきんで、表面の汚れを軽くふく。
[2] 昆布を水に30分〜1時間つけておき、その後、火にかける。
[3] 沸騰する直前になったら火を弱め、アクをすくいながら、2〜3分程度煮る。煮立ちそうになったら火をとめ、昆布を取り出す。
お味噌汁やお吸い物、茶わん蒸しや丼ものなど、昆布の出汁でいただくお料理はもちろん、おでんや昆布巻、佃煮など、昆布そのものを食すお料理のどちらもおいしく、さまざまなバリエーションで楽しめるのが魅力。
今回は出汁を使った「蕎麦つゆしゃぶしゃぶ」をご紹介します。
お肉も野菜も、ごはんもすすむ、おすすめメニューです!
[1] お鍋に1リットルのお水と昆布10グラムを入れ、30分ほどおく。
[2] 鍋を火にかけ沸騰する直前、白い泡のようなものが出たら昆布を取り出し火を止める。
[3] 再び中火にかけ、20グラムのかつお節を入れる。
[4] ふつふつとしてきたら火を止め、かつお節を箸で沈め、ざるなどでこす。
[5] 再び火にかけ、醤油、砂糖、塩で味を整える。
[これで蕎麦つゆの完成。]
[6] お好みの野菜を食べやすく準備する。
例えば、しめじなら茹でておき、キャベツなら千切りに。パプリカは細切りに。長ネギは小口切りにしておく。
[7] お鍋にお湯を沸かして、ウーロン茶のTパックをいれて、お鍋いっぱいのウーロン茶を作る。
[8] そこで、余分な脂を落としながら豚肉を茹でる。
[9] お皿に野菜、ごはんを盛り付ける。小鉢などに豚肉とそばつゆを入れて、長ネギをたっぷりのせる。
お好みでゆずこしょうを薬味に、小鉢にごはんや野菜もつけてお召し上がりください。
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いかがでしたか?日本の食卓で古くから親しまれてきた昆布は、栄養豊富で「天然の薬」とも言われるほど。優れた昆布をぜひ毎日の食卓に取り入れてみてください。
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最後に、お料理教室でのエピソードをご紹介しますね。
出汁を使ったレッスンの翌日に生徒さんが、さっそくご自宅で作ってくだっさた時のこと。
「『出汁のいい香りがする~』と、帰宅してドアを開けた娘が言ったの!」と喜びの声を聞かせてくださいました。
昆布でとる出汁は上品でやさしいお味。
その香りが小さなお子さんにも感じていただけたことをとてもうれしく思いました。
私が主宰するお料理教室では、シェフ料理ではなく、シュフ料理をモットーに、札幌にある自宅でレッスンしています。
手軽に作れて、おいしく、彩りの良いオシャレな盛り付けが好評。
インスタでお料理教室のご案内をしていますので、フォローしてみてくださいね^^
参考文献
・北海道フードマイスター検定公式テキスト第6版/札幌商工会議所
・からだにおいしい魚の便利帳 藤原昌高著/高橋書店刊
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