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風邪やウイルスに感染!子どもの食欲がないときの食事はどうする?

2020.02.26
モグマグ編集部 WRITER

モグマグ編集部

季節の変わり目や1日の気温差の激しい時は、風邪などの感染症に罹りやすい季節ですよね。
子どもは、病気をして免疫をつけて病気になりづらい身体になると言われていますが、熱が出たり、食欲がない姿を見るのは、ママにとって苦しいもの。
何も食べずにいると「栄養は大丈夫かな?」と心配になってしまいますよね。

そこで、風邪やウイルスに感染した時の食事について
北海道文教大学 健康栄養学科の手嶋哲子先生にお話を伺ってきました。


手嶋 熱が出たり、食欲がない姿を見るのは、ママにとって辛いものですよね。
病気で食欲のないときは、無理して食べさせずに「その時食べたいもの」食べさせると判断して大丈夫です。

 

―― 「その時食べたいもの」で大丈夫なのですね。他に注意点はありますか?

手嶋 熱が出たときは、いつもより汗をかき、さらに胃腸の働きが弱まります。
多めの水分補給と穀類を中心に、油の少ない食事が適しています。
離乳食中の場合は、いつもより柔らかめにするといいでしょう。

 

――水分補給で気をつけるポイントはありますか?

kazesyokuji01手嶋 次の4つの点に気をつけると良いでしょう。

水分補給のポイント
・常温の水を数回に分けて飲ませる。
・嘔吐や下痢を伴う場合は、経口補水液を少しずつゆっくりと飲ませる。
・機能性食品のゼリーを活用する。
・味噌汁や野菜スープを食欲に合わせて飲ませる。

 

―― なるほど。水分補給にもいろいろな方法があるのですね。
熱が出た時は、胃腸の働きが弱まるということですが、食事はどんなことに気を使うと良いでしょうか?

kazesyokuji02手嶋 胃腸に負担をかけないことが大切です。食事の例としては次のようなものが挙げられます。

胃腸に負担をかけない食事
・おかゆやうどんなどの炭水化物を温かく柔らかい状態で食べさせる。
・ポトフのように、柔らかく煮た野菜をスープと一緒に食べさせる。
・タンパク質は、卵、白身魚、鶏ささ身、豆腐など脂の少ないものを、しっかり火を通して食べさせましょう。
※牛乳や乳酸菌飲料、みかん、バナナは嘔吐の原因になることがありますので、完全に治ってからにしましょう。

 

―― やわらかく、消化に良いものがポイントですね。いずれも子どもの様子に合わせて、無理せず回復させていくことが大切だとわかりました。
最後に風邪のひきはじめに効く手嶋先生オススメの民間療法を教えていただきました。

手嶋 風邪のひきはじめでお子さんの機嫌がよかったら、民間療法も試してみてください。(幼児向きです)

のどの痛みや咳に [だいこんはちみつ漬け]
だいこんをさいの目に切り蓋のできる容器に入れる。
はちみつをだいこんが隠れるくらいひたひたに入れ、そのまま8~10時間おく。
だいこんから出たエキスを薄めて飲ませます。

※1歳未満のお子さんには、はちみつは与えないでください。

のどの痛みに 米酢でうがい]
純正米酢を薄めてうがいをする。

下痢に 葛湯]
吉野くずに水を加え、火にかける。
トロッとして飲みやすい濃度になったら、はちみつを適宜加えて火を止める。
※1歳未満のお子さんには、はちみつは与えないでください。



実は、娘がノロウイルスに感染した際に唯一食べるからと、バナナを与えてしまったことがありました。
その結果、なかなか嘔吐が治らずに苦労した経験があります。
正しい知識を身に付けることの大切さを痛感した出来事でした。

お子さんの看病はお母さんにとっても体力が必要なもの……今回ご紹介したポイントに注意しながら、無理せずゆっくりしてくださいね^^

■教えてくれた人
北海道文教大学 手嶋哲子 先生

tejimatetsuko管理栄養士。北海道文教大学 人間科学部 健康栄養学科 講師。平成26年~恵庭市食育推進協議会会長、平成24年4月~公益社団法人北海道栄養士会生涯学習研修会実行委員会委員長。著書に『地域栄養活動論』(共著/同文書院)、『公衆栄養学実習(共著/同文書院)。
自身も3人姉弟(娘1人、息子2人)の母であり、4歳と0歳の孫がいる。

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